ツインストライカー -双斧-

  • [SPEC]
  • Axe
  • サイズ:全長60cm、幅32cm、厚み5cm
  • 重量:3500g
  • Case
  • サイズ:95×82×14cm
  • 重量:約18kg
  • 総重量:ケース収納時 25~26kg
  • 名工シリーズ第4弾、豪快に片手斧を2本持って激しいアクションをおこなうツインストライカーです!
    立体化にあたって厚みの再現=迫力/重量感を重視しました。

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    Movie

    資料から製作用の図面作成

    他武具と同じく提示頂いた資料を基に1/1にした際にできるだけ見栄えするように全体/各部のバランス等を再調整し、 監修していただいてから製図→3D出力データ化→各種加工へ進めます。
    基データはあくまでも参考にさせていただき、立体化した際に見栄えがするようにバランス調整をおこないました。
    また、今回のアイテムは全長は約60cm程度と比較的持ちやすいサイズですが、金属パーツを使用する部位が非常に分厚く、総重量が3kgを超えることが予想できたので、グリップ部の強度は他アイテムよりも優先しております。
    上記の理由から強度を上げる為に、グリップ部は一体パーツとして樹脂(ABS)切削で製作しました。
    ※それでも非常に重いので万が一振ったりすると破損する恐れがあります

    切削加工・3D出力

    ベースとなる芯は鉄で、装飾パーツは3D出力しました。
    負荷が加わる握り(グリップ部)は樹脂の切削。
    アルミの鋳物になる予定のパーツは樹脂を切削した原型を製作しました。
    ※鋳物にした際の収縮率を考慮し1.012倍にしてあります

    鋳造

    樹脂原型の刃で砂型を作成し、鉄製の芯を温めて熱したアルミの温度が下がりにくくなるようにし、アルミの鋳物で芯を包んで刃を製作しました。
    鋳造した際に発生する小さな気泡は手作り感があって好みなのですが、あまりにも大きな気泡はドリルで穴をあけ鋳物の端材を打ち込んで上から研磨して消しました。

    各パーツの噛み合わせ確認と研磨

    まず各外注先から出来上がってきたパーツを受け取った順に手作業で研磨します。
    3D出力パーツ、樹脂パーツ、金属パーツそれぞれの噛み合わせを確認します。
    噛み合わせ確認後に3D出力したパーツと樹脂パーツは全て手仕上げで研磨を行い、金属パーツとすり合わせ、噛み合わない箇所を見つけて(研磨→すり合わせ→研磨)を繰り返します。

    ケース製作

    斧の製作決定後、他武具のケースとバランスを合わせて配置図を作成し、専用ケースの製作を依頼しました。
    すり合わせが終わった斧をケースに配置して微調整をおこないます。

    塗装

    各パーツ研磨後に塗膜の厚みをある程度想定しながら仮組みをおこない、確認後に塗装を開始します。

    配色や細部の解釈などは資料を目安に塗装しますが、ベースカラーの青とグレーを置いて現物を見ながら他色との兼ね合いを確認して塗装を進め、事後監修していただきます。
    差し色を含めてすべてのパーツの塗装が終わったあとに『すべての色を置いてから改めて見ると特定の色が浮いて見える』等のご指摘をいただいたりし、部分的に再塗装をおこない、最終的に全体バランスを優先して仕上げます。

    組み立て・接着

    金属芯に対して装飾パーツと樹脂パーツを接着し、完全乾燥後にはみ出た接着剤の除去やタッチアップをおこないます。

    完成&撮影

    これまでの工程後に改めて監修していただき、OKをいただいて完成です。 完成後に撮影を行いましたが、持ちやすいサイズにも関わらず非常に重く作中のように片手に1本ずつ持つことは出来ませんでした。

    完成